
第一回のゲスト:島津悦子さん
読者の皆様からの多数のご要望をいただき、今号よりはじまりました演歌新連載!演歌の作詞家にして「富士そば」社長という異色の経歴を持つ丹まさと氏が、毎月演歌歌手をお迎えして、独自の視点から演歌の魅力をお伝えします!記念すべき第一回のゲストは、「港のかもめ」など、丹氏も詞を提供している島津悦子さん。全演歌ファン必読のフレッシュな対談をお楽しみ下さい!
【〈待てる男〉に惚れた歌】
丹:こんにちは。しばらくでございます。
島津:お久しぶりでございました。
丹:島津さんは僕の作詞曲を歌っていただいて。ありがとうございます。
島津:「港のかもめ」(2000年3月発売)ですよね。かわいらしい歌でしたよね。
丹:はじめに見た時はどう思いました?
島津:やっぱり〈ざんぶざんぶ〉っていう歌詞が一番印象に残りました。今までに見たことがない歌詞だったなと思いましたね。昔からある言葉なんだけど、なぜか〈いまどき〉っていうか、新しいものを感じました。丹:〈ざんぶ〉っていう言葉自体はあったんだけど、歌詞の中では初めてなのかもしれませんね。新曲の「余呉の雨」も、「港のかもめ」と同じ、女の立場として待つ歌ですよね。
島津:はい。待ち続ける女性の歌です。「港のかもめ」を書かれた時は、男性から見ても“待ってて欲しい”という願望を込めて書かれたんですか?
丹:そうですね。待ってて欲しかったなぁ(笑)。
島津:やっぱりそうなんですね(笑)。“いまどきそういう女性はいないよね”っていう声もよく聞くんですけど、実際は多いと思うんですよ。ただ表に出ないだけで。やっぱり願望として、それだけ待ちたいっていうか、要するに〈待てる男〉に自分が惚れたんだと。どうしようもない男なら待ってませんから(笑)。やっぱり待つっていうことは、待たせるだけのモノを持っている男ということになりますから。そういう男に出会ってみたいという願望は、誰しも持っていると思うんですよね。
丹:「余呉の雨」で一番好きなフレーズは?
島津:最後のフレーズですね。〈冷たく雨・雨・雨 雨が降る〉って4つ〈雨〉が続くんですけど、大事な部分かなって。サビはその前に来てますけど、最後の一行ってすごく重要なポイントだと思うんですよね。この一行にいろんな気持ちが込められているのかなぁと。待ってる時の幸せ感のある雨なのか、ちょっと不安な雨なのか。
丹:その一行に隠れた言葉が。
島津:そうですね。暖かい雨かな?冷たい雨かな?ちょっと強めの雨なのかな?しとしとの雨なのかな?とかイメージしながら。それは前の歌詞に繋がっていると思うんですけど、その前を読んで、そこの雨をどう表現したらいいのかな?って。その最後の一行はすごい好きですね。
【基本は全部ゆっくりと】丹:歌う姿を勉強したいっていうお客さんも多いと思うんですけど、どんなところに気を付けてますか?
島津:もう20年近く着物で歌わせていただいてますけど、最初の頃は歩き方からぎこちなかったですよね(笑)。着物っていうのは、きっちり膝を締めますので、極端に言うと股を開いちゃいけないんですよ。その基本的なことがわかっていないと、すごく不自然に見えるんですよね。
丹:マイクを持つ時の表情とかは意識してます?
島津:それも長年の経験の中でわかってきたことなんですけど、特に着物を着た場合は、ゆっくり過ぎるかな?と思うくらい動作をゆっくりとやることが基本だと思います。私もけっこうせっかちなので、スルッていきそうなんですけど(笑)、ステージに立っておじぎをするのも、マイクを持つのも、ひとつひとつの所作をするのも、着物を着た場合は基本的に全部ゆっくりと。
丹:なるほど。だから絵になるのね。
島津:特に大きなステージの場合は、所作を大きく、ゆっくりやることが、ものすごく優雅に見えるんですよね。そういうところを私なりに研究しました(笑)。
丹:今後はどんな感じの歌を歌いたいですか?
島津:私もあまり器用じゃないので、やっぱり演歌の世界を持った歌ですね。夫婦演歌は昨年「夫婦日和」という曲を歌わせていただきましたけど、演歌の中のいろんなジャンルを歌っていきたいと思います。今まで歌ったことのない歌もいっぱいあるので。
丹:人生ものみたいな。
島津:そういうのも今までないですしね。極端に言うと、男歌もまずありませんしね(笑)。合わないらしいんですよ。どうも〈女〉というイメージがあるらしくて。
丹:〈女〉というよりも、明るくて気持ちのいい性格ですよね。
島津:O型を絵に描いたような(笑)。
丹:5月にまた新曲を出すそうですけど。
島津:5月9日に、デビュー20周年記念ということでシングルを出させていただきます。全国5ヶ所での記念コンサートも予定してますので、どうぞよろしくお願いいたします!
丹:本当に今日は長らくありがとうございました!
【島津悦子 / プロフィール】
1961年生まれ、鹿児島県肝属郡出身。バスガイドを経て、1988年に「しのび宿」でデビュー。しっとりとした艶のある歌声で多くの演歌ファンを虜にし、これまでに33枚のシングルを発売。「紙の舟」「雪の船」「酔芙蓉」での日本有線大賞・音楽賞をはじめ、数々の音楽賞を受賞。現在、日本三大天女伝説でも有名な伝説の湖“余呉湖”をテーマにしたシングル「余呉の雨」が好評発売中。4月21日でデビュー20周年を迎える。
http://www.shimazu-etsuko.net
20周年記念コンサート開催決定!11月12日(月)名古屋・愛知県勤労会館
11月19日(月)大阪・大阪厚生年金会館
11月20日(火)金沢・石川厚生年金会館
11月25日(日)鹿児島・鹿児島市民文化ホール
11月30日(金)東京・メルパルクホール
島津悦子 『余呉の雨』
KICM(SX)-30038 \1,200(税込)キングレコード 発売中
5月9日にデビュー20周年シングル「おんな渡り鳥」発売決定!


